竹田司法書士社会保険労務士事務所

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相続の流れ

お亡くなりになられてから、相続手続きまでの流れ

すみやかに「死亡診断書」・「死体検案書」を市町村役場で入手し、医師に記入してもらいます。(不慮の事故等の場合は、警察に連絡し、監察医に記入してもらいます)
市町村役場に「死亡届」を提出します。(死亡を知った日から7日以内、国外で亡くなった時はその事実を知った日から3カ月以内)
届出先は「①亡くなった方の死亡地」「②亡くなった方の本籍地」「③届出をする方の所在地」のいずれかの市町村役場です。(届出をする人:親族、同居人、家主、後見人などです。優先順位はありません。友人は左記に該当する場合以外は認められません)
死亡届を提出しなかった場合、埋葬や納骨、相続の手続きに支障をきたしてしまいます。
「火葬許可申請書」を死亡届を提出するのと同時に市区町村に提出します。申請と同時に所定の火葬料を支払う場合がございますので、事前に市町村役場にお問い合わせされた方がよいでしょう。
※葬儀社の方が代わって死亡届と火葬許可申立書の提出をしてくれることもあります。当初の手続きについて分からないことは葬儀社の方にご相談されるのもよいでしょう。ただし、代行手数料が発生することも多いので事前にお問い合わせさせることをお勧めします。
葬儀・納骨の手配をします。規模にもよりますが平均して、葬儀費用は200万円前後と言われています。
世帯主の方がお亡くなりになられた場合で残された世帯員が2以上の場合は、世帯主の方が亡くなってから14以内に世帯主の方が住まれていた市町村役場に世帯主変更届を提出します。
お亡くなりになられた方の健康保険の喪失の手続きをします。(国民健康保険は14日以内。協会けんぽは5日以内)
手続き先は、国民健康保険であればお亡くなりになられた方が住まれていた市町村役場、協会けんぽであればお勤めされていた会社または年金事務所になります。
お亡くなりになられた方が介護保険の被保険者であった場合は、お亡くなりになられてから14日以内に介護保険喪失の手続きをします。手続き先は亡くなった方が住まれていた市町村役場になります。
お亡くなりになられた方名義の公共料金の解約・変更の手続きをします。
お亡くなりになられた方の免許証やカードなどの返却手続きをします。
確定申告が必要な方が、年の途中でお亡くなりになられた場合は、お亡くなりになられた日から4カ月以内に所得税の申告手続きをします。(一般的に、公的年金による収入が400万円以下で、他の所得も20万円以下しかない場合は確定申告の必要はありません)
お亡くなりになられた方が、国民健康保険・後期高齢者医療に加入していた場合は埋葬費を(3万円~5万円)、協会けんぽに加入していた場合は埋葬料または埋葬費を(5万円)申請できます。
申請先は、国民健康保険・後期高齢者医療の場合は亡くなられた方が住まれていた市町村役場に、協会けんぽの場合はお勤めされていた会社または年金事務所に申請します。
なお、お亡くなりになられてから2年を経過してしまうと申請できなくなります。
お亡くなりになられた方が年金受給者であった場合は年金事務所に年金受給者死亡届を提出します。手続きが遅れてしまったために年金が支払われた場合はその分を返還しなければなりません。
また、年金は毎年6回、偶数月の15日に前2か月分が支払われ、死亡した月分まで受け取ることができます。なので、お亡くなりになられた方がまだ受け取っていない年金がある場合は未支給年金として未支給年金の受給資格のあるご遺族の方が受け取ることができますので、未支給年金の請求も一緒に申請されるとよいでしょう。

※未支給年金を受け取ることができる遺族
お亡くなりになられた方と生計を同じくしていた
①配偶者 ②子 ③父母 ④孫 ⑤祖父母 ⑥兄弟姉妹
注:未支給年金は相続の対象になりません。お亡くなりになられた方の口座に年金が振り込まれないように注意が必要です。
残された家族の方が、遺族年金・寡婦年金・死亡一時金の受給資格者である場合は、年金事務所に遺族年金・寡婦年金・の支給の申請をします。(左記に該当しなくても、条件はございますが配偶者がお亡くなりになり、一人家庭の子のために地方自治体から児童扶養手当が支給される場合がございます)
※お手続きがご負担に感じられた場合は、「社会保険労務士」にご相談されることをお勧めします。
遺産相続(不動産や預貯金などの相続)の手続きをします。まず、遺言書があるかどうかを確認します。
①亡くなられた方の最寄りの公証役場に連絡し、遺言書が残されているかどうかを確認します。公証役場に遺言書があれば、原則、遺言書に基づき遺産分割をします。
→ない場合→②法務局に遺言書が保管されていないか確認します。法務局に遺言書があれば、原則、遺言書に基づき遺産分割をします。
→ない場合→③亡くなられた方のご自宅や病院などで遺言書を探します。③の遺言書が発見された場合は家庭裁判で検認手続きを経てから、原則、遺言書に基づき遺産分割をします。(①②の遺言書の場合は家庭裁判で検認の手続きは必要ありません)
→④ない場合→相続人の話し合いで遺産の分割をします。
お亡くなられた方に借金があり、その借金が残された財産よりも大きい場合、相続放棄の手続きまたは相続の限定承認手続きを家庭裁判所で行うことも視野に入れたほうがよいでしょう。(相続放棄や相続の限定承認は原則として、相続人が自己のために相続があったことを知ったときから3カ月以内にしなければなりません)
相続放棄をすれば、相続人は最初から相続人ではなかったものとなりますので、借金を相続することはありません。(プラスの財産も相続できません)
相続の限定承認は、全員が複数人の場合は相続人全員で行う必要があります。(相続放棄をした者を除く)
相続の限定承認をすれば、お亡くなりになられた方に借金があっても相続人が相続する借金は、お亡くなりになられた方が残されたプラスの財産の限度まででしか借金を相続しません。
※相続放棄や相続の限定承認の手続きをご負担に感じられた場合は、司法書士にご依頼されることをお勧めします。
遺産分割に基づき、遺産の名義を遺産を受け継ぐ方の名義に変更します。遺産が不動産である場合は不動産の名義変更の手続きを法務局に申請します。預貯金の場合は銀行などに解約手続きなどを行います。その際に、遺産分割協議書などが原則必要になります。(相続税は一般的に、遺産が3,000万円+相続人の人数×600万円までであれば発生しません)
※不動産の名義変更の登記の申請は、亡くなられた方の戸籍や相続人の戸籍、遺産分割協議書などが必要になります。不動産登記申請手続きや遺産分割協議書の作成がご負担に感じられた場合は「司法書士」にご相談されることをお勧めします。

相続手続きに関する取扱い業務

相続人の確定

相続人とは、原則として、お亡くなりになられた方の配偶者、子、直系尊属、兄弟姉妹です。
相続人となる優先順位は、①『配偶者、子』②『直系尊属』③『兄弟姉妹』です。相続人を確定することが相続登記において必ず必要になるのですが、お亡くなりになられた方が婚姻と離婚を数回していて何人もの子がいる場合や、兄弟姉妹間が疎遠になり、どこに住んでいるのか、また、生存しているかどうかもわからないといったことも少なくありません。
そうなった場合、相続人を確定するのはとても大変です。さらに、遺産分割をする場合は相続人全員でしなければ、その遺産分割協議は無効になってしまいます。
「相続人を確定する」ことはとても重要で、相続登記をする際の一番最初にしなければならないことです。

相続財産の確定

相続人が確定し、遺産分割もまとまって、落ち着いていたところにあとになってお亡くなりになられた方の不動産が見つかった、ということが起こってしまうと、せっかくまとまった遺産分割協議が台無しになってしまい、また一から遺産分割協議をしなくてはなりません。
そのようなことが起こらないように、弊所では役所や市税事務所で名寄帳を取り寄せ、相続財産である不動産を確定し、遺産分割協議や不動産の相続登記がスムーズに行われるように最善を尽くします。

不動産登記の名義変更

お亡くなりになられた方が不動産を所有していた場合、相続人への名義変更の登記が令和6年4月1日から義務化されます。
詳しい内容はこちらです。

預貯金口座の解約・名義変更

お亡くなりになられた方に預貯金がある場合は、その口座は凍結されてしまいますので、預貯金口座の解約や名義変更の手続きをしなくてはなりません。

相続放棄

お亡くなりになられた方に借金があり、残された財産よりも借金の方が多い場合は相続人が債務者となって借金の返済をしなければなりません。
そのような場合は相続放棄をして、相続人としての立場を一切放棄し、お亡くなりになられた方の借金を返さなくてもよくなるように、家庭裁判所に手続きを行います。

相続の限定承認

お亡くなりになられた方に借金があるのだけれども、相続財産もある場合に家庭裁判に相続の限定承認手続きを行うと、借金を返済しなければならない義務が相続財産の範囲内だけになります。
ただし、相続の限定承認は相続人全員で行わなければなりません。(相続放棄をした者は除く)

遺言書

遺言書は、ご自分の財産を残された大切な人に託すものです。しかし、心を込めて作成した遺言書も、法律に決められた内容を記載しなかったりすると、正しくご自分の思いを大切な人に託すことはできません。(遺言が無効になってしまう)
大切な思いをしっかりと託せるよう、お手伝いを致します。

各種年金

お亡くなりになられた方が年金受給者である場合は、未支給年金というものが発生します。
この未支給年金は、残された方が年金事務所に請求をしなければ受け取ることができません。また、遺族年金が発生することもございます。
どちらも残された方が受け取ることのできるお金です。弊所は、年金事務所への提出書類作成からサポート致します。

相続に関するご相談

ご相談は初回無料にて賜っております。ほとんどの場合が初回のご相談で解決されていますので、ご安心してご連絡ください。

相続登記Q&A

Q

相続登記ってなんですか?

A

例えば、お父様の名義(登記事項証明書の権利部の欄に所有者として記載されている者)である土地や家があるとします。そのお父様がお亡くなりになられた場合、令和6年4月1日からは相続人の方は相続登記が義務付けられ、義務を果たさない場合は原則として10万円以下の過料適用対象になってしまいます。
相続登記とは、相続人の方が相続人名義(父から妻・子など)に不動産の所有権の名義を変えることを登記所に申請することを言います。

Q

相続登記はしなければならないものなのでしょうか?

A

結論から申し上げますと、相続登記は令和6年4月1日から義務(義務を果たさない場合は原則として10万円以下の過料適用対象になってしまいます)になりますので、しなければならなくなります。
相続登記をしない場合、相続人が死亡し、月日が経ってまたその相続人が死亡しと、どんどん相続人が枝分かれ状態になり、いざ不動産を売りたいと思った時に、現在その不動産が誰のものであるのか分からなくなり、売るに売れない状態になってしまいます。
その点、遺産分割協議をして相続登記をきちんとしておけば、不動産を売りたいと思ったときにスムーズに手続きを進めることができます。

Q

相続登記をしたいのですが、私以外に相続人が誰であるのかわかりません。どうしたらよいのでしょうか?

A

相続登記をするには、相続人全員が確定していなければすることができません。
自分以外の相続人に一度も会ったことも見たこともないというのは実は珍しい話ではないのです。その際、相続人を特定する作業にとても労力を費やします。
当事務所にご相談頂ければ、戸籍等から相続人を確定いたしますので、スムーズに相続登記の手続きを進めることができます。(依頼者様に戸籍を集めて頂かなくても、当事務所で集めることができますのでご安心ください)

Q

遺産分割はした方がよいのでしょうか?

A

された方がよいです。
例えば、お父様がなくなられて土地と家を残されたとします。相続人は妻Aと息子Bと娘Cとします。遺産分割をしない場合は妻Aと息子Bと娘Cが土地と家を共有(1つのものを全員で所有している状態)で所有することになりますが、この土地と家を売るときに3人全員の同意が必要になります。仮にC一人が反対していた場合は土地と建物を売ることができません。さらにその状態でBが亡くなり、Bに妻Dと息子Eと娘Fがいて、D、E、Fが遺産分割をしなかった場合、今度はA、C、D、E、Fの共有となりますので、A、C、D、E、F全員が同意しなければ土地と建物を売ることができなくなります。
このように、遺産分割をしなければどんどん相続人が増えていくことになり、土地と建物を売ることがますます困難になってしまいます。
相続人どうしが揉めていて、遺産分割ができない状態であれば弁護士に相談することをお勧めします。

Q

相続人間で、亡くなった父の土地と家を相続するのは息子(特定の相続人)と決めたのですが、これから先の手続きはどのようにすればよいでしょうか?

A

亡くなられた方の財産を複数の相続人のうちの特定の方が引き継ぐことを決められたのですね。これを遺産分割協議と言います。
この場合、不動産の相続登記を登記所に申請する為には相続人全員の実印が押印された「遺産分割協議書」が必要になります。
遺産分割協議書はとても大切なものであり、後々のトラブル発生を防止する為にもきちんと作成されることをお勧めします。
当事務所にご依頼頂いた場合は、遺産分割協議書の作成から、相続登記の申請までを一括してお引き受けいたします。

Q

父が亡くなり、相続人は私だけなのですが、父が亡くなって自分が相続人であることを知って3カ月以上経ってから父に借金があることが判明しました。相続放棄をしたいのですが今からでも相続放棄をできるのでしょうか?

A

原則として、相談人は自己の為に相続の開始があったことを知った時から3カ月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければなりません。(民法第915条第1項)
自分が相続人であることを知った日から3カ月を経過した場合、相続放棄をすることはできませんが、できる場合もございます。一度、当事務所にご連絡下さい。

Q

相続登記をしたいのですが、近くに司法書士がいません。どうすればよいでしょうか?

A

ご安心ください。当事務所は全国対応で相続登記の申請をさせて頂いております。一度、当事務所にご連絡下さい。

Q

遺言書が見つかったのですが、どうすればよいでしょうか?

A

公正証書遺言(公証人役場で亡くなられた方が生前に遺言書を残された場合)と法務局で保管されている遺言書以外は、家庭裁判所で検認(遺言書が法律に則って作成されているかどうかをチェックすること)してもらわなければなりません。
どの場合であれ、遺言書が見つかった場合はどうしてよいのかわからないのが普通ですので、遺言書が見つかった場合は当事務所までご連絡下さい。

Q

遺言書を作成したいのですが、どのように書けばよいのかわかりません。どうしたらよいのでしょうか?

A

遺言書は大切な思いを託す、とても大切なものです。しかし、せっかくの大切な思いも遺言書を正しく作成しなければ無効になってしまう場合もございます。
一番確実な方法は公証人役場で遺言書を作成してもらうことです。公証人役場で遺言書を作成してもらう場合には、証人2人以上の前で遺言をしなければならなかったり、その証人になれる人にも条件がありますので、お近くの公証人役場にお電話してご相談されることをお勧めします。
公証人役場で遺言書を作成してしてもらう場合は、残される財産の価格が高額になるほど、遺言書を作成してもらう手数料も高くなっています。(公証人手数料令第9条別表)
当事務所でも遺言書の作成は賜っております。その場合は作成した遺言書は法務局に保管してもらいます。法務局にお支払いする保管手数料は、1件につき3,900円です。(別途司法書士への報酬費用が発生いたします)